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    <title>はこのなかにいる</title>
    <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com</link>
    <description>はこのなかにいる・小説更新情報</description>
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    <copyright>Copyright ©2026 はこにわ.</copyright>
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      <title>2-25（雷に打たれた、集中、キャンドル/20260613） - #深夜の真剣物書き120分一本勝負</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/2276/section/40889</link>
      <pubDate>Sun, 14 Jun 2026 00:09:00 +0900</pubDate>
      <description>X（旧Twitter）上の企画ルールに則って執筆したものです</description>
      <content:encoded><![CDATA[　キリィは目を閉じると、瞼の裏に小さなキャンドルを思い描いた。ゆらりと揺らぐ灯りはキリィを眠りに集中させてくれる。しばらくそうしているうちに、やがてざわざわとしたノイズの音が耳に届いた。そして囁くような話し声。
「……だからさ、リラちゃん。今度こそお話ししてみなよ」
　うーん、と微かな唸り声が響く。
「そうは言いますけれど、ローデアくん。それって、私がお手紙を渡せていれば、こうはならなかったってことですよね」
「そんな言い方は良くないよ」
　今度の声は大きかった。「ごめん。つまりさ」とすぐに囁く声量に戻る。
「リラちゃんのせいじゃないよ。そんなふうに、背負い込む必要のないことまで抱えようとしないでよ」
「そうだよ」
　キリィも目を開けて同調した。
「世の中のこと、何も思い通りにできることなんかないってコトラさんが言ってたよ……。なんにもリラさんのせいじゃないよ」
　見下ろしたローデアの表情...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>2-24（ピーマン、トランジット、ファンド/20260606） - #深夜の真剣物書き120分一本勝負</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/2276/section/40817</link>
      <pubDate>Sun, 07 Jun 2026 00:12:00 +0900</pubDate>
      <description>X（旧Twitter）上の企画ルールに則って執筆したものです</description>
      <content:encoded><![CDATA[「ということは、じゃあ、もう半分はわたしのイメージ？」
　キリィがちょっと考えてから言った。
「そう。ここはお前さんの夢の中なんだろう？　私とお前の意識がここにある全てを見せているのさ」
　コトラは言葉を続ける。
「現実でだって同じことじゃない。思い返してごらん。お前さんが私に会った時、私はどんなだった？」
　えっと、とキリィが呟いて宙を見上げる。
「コトラさんは、最初は呪いのお鍋だったよね。使おうとするとキッチンがおかしくなっちゃう、呪いのお鍋」
「そう、そう」
　コトラがぎゅっと眉間に皺を寄せたが、口元が歪んでいるのを見て笑っているのだと気付いた。キリィもつい口元を緩める。
「私はあの時、あの場にいる全員に鍋として見られていたし、私にもその自覚があった。だから嫌だったんだよ」
　苦いものを吐き出すようにコトラが言った。
「しかしお前さん、どうして私と対話しようなんて考え付いたんだい」
...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>2-23（瑕疵、トランペット、組み手/20260530） - #深夜の真剣物書き120分一本勝負</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/2276/section/40713</link>
      <pubDate>Mon, 01 Jun 2026 18:14:00 +0900</pubDate>
      <description>X（旧Twitter）上の企画ルールに則って執筆したものです</description>
      <content:encoded><![CDATA[　給湯室の扉を開くと、懐かしい病室に戻ってきた。キリィはただいま、と留守番たちに声を掛けようとしたが、空気の重たさを感じて留まった。様子を窺ってみれば、コトラの寝台がもぬけの殻になっている。ところが、リラとローデアはそちらには目もくれず、付き添い用の簡易ベッドを囲んで俯いていた。
「ただいまいまい。わたしが戻ってきたよ！」
　悪い予感を振り払おうと、努めて明るい調子でキリィが声を張り上げた。それでも大人たちは振り返らない。
「えーと、リラちゃん。もう一度訊かせてね。キリィちゃんがダメだったっていうのはさ、つまり、もう助からないってことで……合ってるかい？」
「そうですよ。私は、さっきからそうだって言ってるんですよ」
　リラの声と、握りしめた拳が震えている。
「瑕疵があったんですよ……。キリィちゃん本人ですら気付かないような、ほんのちょっとの瑕疵が。それで……」
「いいよ、もう大丈夫。今度は...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>day31_ノスタルジア【ノスタルジアの引力】 - 【文披31題】</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/2355/section/40654</link>
      <pubDate>Sat, 30 May 2026 01:50:00 +0900</pubDate>
      <description>一ヶ月限定・一日一題の執筆企画
一文だけの日記とその詳細に関する記録</description>
      <content:encoded><![CDATA[　久しぶりに朝寝坊をした。普段通りの時間に目は覚めていた、というかまるっきり寝付けなかったのだが、起き出す気分にはなれずそのままベッドに横たわっていたのだ。
　引き出しを開けたのが良くなかった。それとも、本棚を見るべきではなかったか。他人の気配がいつまでもそこに残っている。全く好みでもない、しかし手放せないものたち。よせばいいのに、手に取ったのがまずかった。最悪の気分だ。
　とはいえ、そろそろ階下に降りるべきか。そう思いながらもぐずぐずとしていると、微かな足音が部屋に近づいてきた。この音を聞くのもいつぶりだろうか。控えめなノックの後に、控えめに戸が開かれる気配。俺は頭まで布団を被ることに決めた。
「……ブランさま？　失礼します」
　起こしてこいと母に言われたのだろうと思っていると、そういうわけでもないようだった。
「あの……。少し、お話しませんか」
　ところが俺は誰とも話す気分ではない。か...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>day30_花束【重すぎる花束が行く】 - 【文披31題】</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/2355/section/40653</link>
      <pubDate>Sat, 30 May 2026 01:47:00 +0900</pubDate>
      <description>一ヶ月限定・一日一題の執筆企画
一文だけの日記とその詳細に関する記録</description>
      <content:encoded><![CDATA[　仕事を終えて駅に向かう道中、住宅街の暗い路地で歩く花束に遭遇した。とは言っても、遭遇したと感じたのは俺だけだろう。ボリューム満点の赤い花束は対岸の歩道をよたよたと覚束ない足取りで進んでいた。前は見えているのだろうか。向こうは俺を意に介することもなくすれ違って行く。新手の妖怪ではなさそうだと思いながらもその後ろ姿を見送ろうとして、その正体が妖怪どころか知人ではないかと気付いた。リラだ。花束が大きすぎて、すっかり姿が隠れてしまっていたのか。往来も無い車道を駆け足で渡り、声を掛けると長いまつげが瞬いた。
「あら、あら……ブランさま？　今、帰りですか」
「君は？　重くないか……？」
　言いながら引き受けてみると、想定以上に重量感があった。赤いバラにカスミソウ。愛の重みか。
「私はアルバイトの帰りです。それ、ほんの一部なんですよ」
「これが？　ほんの、一部……？」
　一体誰から、と訊こうとするのと...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>2-22（直線上、お座敷、カラフル/20260523） - #深夜の真剣物書き120分一本勝負</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/2276/section/40607</link>
      <pubDate>Sat, 23 May 2026 23:03:00 +0900</pubDate>
      <description>X（旧Twitter）上の企画ルールに則って執筆したものです</description>
      <content:encoded><![CDATA[　コトラの視線がキリィにぶつかると、キリィはすぐに気を取り直した。ところがキリィが何か言い出そうとするより前に、コトラの表情が一層険しいものになる。
「何してるっ！　お前も下がってな！」
「ええっ！　でも、わたし……」
「ほら、邪魔だよ！」
　散った散った、と鬼の形相にどやされて、キリィはスティックを握りしめたまま電車に駆け込んだ。そのはずだったが、キリィの目前に広がっているのは今朝訪れたばかりの喫茶店の光景だった。吹き抜けの高い天井、部屋の奥には「応接室」と書かれたドアの付いた小部屋。明るい室内には人影がない。引き返す気にもなれず、キリィはやむなく応接室へと向かった。ドアノブに手を掛けようとして、思い出してノックをした。
「おじゃましまうま」
「邪魔するなら帰って下さい」
　そう答えたのはリラだった。ここでもまた邪魔者扱いされて、キリィが困り果てていると「冗談です」とシンプルなカップが差...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>2-21（カンテラ、臓腑、ナラティブ/20260516） - #深夜の真剣物書き120分一本勝負</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/2276/section/40504</link>
      <pubDate>Sat, 16 May 2026 00:29:00 +0900</pubDate>
      <description>X（旧Twitter）上の企画ルールに則って執筆したものです</description>
      <content:encoded><![CDATA[　何が起こっているのかわからず、キリィは慌てて周囲を振り返り、最後にブランを振り返った。ブランは先程までと変わらない様子でブルーシートを見下ろしていた。さっきの声は、自分にだけ聞こえた幻聴だったのだろうかとキリィが思い始めたころ、ブランがおもむろに声を発した。
「君が、燃やしてくれるはずだったんじゃないか」
　声の響きを受けて、キリィは臓腑がきゅっと縮こまったのを感じていた。なんだか頭まで揺れている気がする。
「何をそんなに怒ってるの？　別に死にたいとも思ってないくせに」
　天気の話でもするような調子でキリィの声が答えると、「そっちこそ」とブランが【友人】に向かって応じた。
「……何故なんだ。何故、君が消える必要があった？」
「今さら、ボクのナラティブ語る必要なんかないだろ。それともキミ、ボクと代わってくれる？」
　キリィは状況がなんだかまずい方向に向かっているのを見過ごしながら、必死に頭...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>day29_思い付き【思い付きの行方】 - 【文披31題】</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/2355/section/40475</link>
      <pubDate>Tue, 12 May 2026 02:15:00 +0900</pubDate>
      <description>一ヶ月限定・一日一題の執筆企画
一文だけの日記とその詳細に関する記録</description>
      <content:encoded><![CDATA[　事務所にキリィさんが訪問していたが、今日は探偵としてではない。件の心霊スポットについて検討するためであったが、何故か社長も同席していた。
「なんで今日に限って来たの？」
「おーっほっほっほ！！　思い付きの外出が大正解でしたわ～～～～！！！！！！」
　キリィさんから事前に聞いていた話では、そもそもこの肝試し企画自体が社長の接待のためということだったのだが……。その点については幸いまだ気付かれていないらしい。
「残念でしたわね、キリィ！　灯台下暗しと、わたくしの会社で悪巧みを企んでいたことは素直に褒めて差し上げますわ～～！！　ところがぎっちょん、貴女の付き人は今やわたくしの下僕なのでしてよ～～～～！！！！　そうは問屋が卸しませんわ～～～～！！！！！！」
「なんて？」
「ええと……『私の方が一枚上手だ』かと」
「ブランさん、情報の横流ししたの？」
「まさか」
「キリィ！！　貴女がコソコソとこの...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>day28_西日【西日が沈む前に】 - 【文披31題】</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/2355/section/40474</link>
      <pubDate>Tue, 12 May 2026 02:07:00 +0900</pubDate>
      <description>一ヶ月限定・一日一題の執筆企画
一文だけの日記とその詳細に関する記録</description>
      <content:encoded><![CDATA[「それで、海水浴って何をするんですか」
「文字通りさ。海水を浴びる。それともこの炎天下で、他に何かしたいことがあるかい？」
「私は貝になりたい……」
「おっけー、ブラン。沈んでおいで」
　海水浴場はシーズンも終盤、そろそろ夕方に差し掛かろうかという時間帯にもかかわらずごった返していた。更衣室の状況から察するに、これから順次空くのだろう。「双方着替えてくるように」というローデアの指令に従い戻ってくると、厚手のレジャーシートにビーチテントという頼もしい拠点が出来上がっていた。
「僕も着替えてくるけど、泳ぎたい人は泳いで、貝になりたい人は貝になってて」
　リラちゃんにもよろしく、とローデアは人混みに消えて行った。リラはまだ戻って来ていない。目のやり場に困りテントの下に潜る。こんなにも心細い気分はいつぶりだろうか。道に迷って吹雪の中を数時間彷徨ったとき以来か。それとも、遊園地で親父とはぐれたときか...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>day27_しっぽ【しっぽの重要性】 - 【文披31題】</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/2355/section/40473</link>
      <pubDate>Tue, 12 May 2026 01:54:00 +0900</pubDate>
      <description>一ヶ月限定・一日一題の執筆企画
一文だけの日記とその詳細に関する記録</description>
      <content:encoded><![CDATA[「見てくれブラン、カラスらしくしっぽをつけてみたんだ。改良型だぞ」
　ご機嫌にそう言って三本足ロボット（改）を携えた親父がやってきた。職場にだ。
「やっぱりヤタガラスやったやん！　マリー、夕飯おごりや！」
「何の話やねん」
　完全無視を決め込んだ俺を余所に、セリナさんが飛び上がりマリーさんが煙草をふかし始めた。
「つか、なんでヤタガラスなんすか。頭ないし」
「三本足は安定させやすいんだ。それに、誰も本物を見たことが無いからだな」
「はあ。言ったもん勝ちっちゅーワケっすか」
　口調こそ普段通りドライなものの、マリーさんが珍しく興味を示していた。
「この間はなんやごちゃごちゃ獲物持っとったのに、アレどないしたんすか」
「奥さんにいらないって言われてしまってな、急遽やめたんだ。警護ロボなんだし、せめて機関銃くらいは持たせてやりたいんだがなぁ」
「こんなワケわからんのに遭遇したらヒグマでも逃げ出す...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>day26_悪夢【悪夢なんて見ない】 - 【文披31題】</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/2355/section/40333</link>
      <pubDate>Mon, 04 May 2026 23:22:00 +0900</pubDate>
      <description>一ヶ月限定・一日一題の執筆企画
一文だけの日記とその詳細に関する記録</description>
      <content:encoded><![CDATA[　夜半に着信があった。やっと寝付けたところなのに、どこの馬鹿野郎かと思えば案の定ローデアからだった。どうしたのかと問えば、ひどい悪夢を見たのだと言う。
「こんな時間に話し相手になってくれるのって、君ぐらいなもんだろ？」
　悪夢の直後とは思えないような、軽い調子で言ってのけるのは空元気に違いなかった。
「……で、どうしろと？　しりとりでもするのか？」
「何でもいいんだけど、何か話して。とにかく、気分を切り替えたくてさ。今の僕の頭の中は、さっきの悪夢のことでいっぱいなんだよ。ねえ君、正体不明の脅威から逃れるために、バスの待合所の中で植物学者と軍人に挟まれて雑魚寝する気分がどれほどのものかわかるかい？」
「もう思い出すな」
「そうしたいから、何か話してほしいんだって」
　とはいえ、急にそんなことを言われても困る。かといって黙りこくるわけにもいかないので「悪夢なんてしばらく見ていないな」と、とりあ...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>day25_じりじり【じりじりとした一日】 - 【文披31題】</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/2355/section/40332</link>
      <pubDate>Mon, 04 May 2026 23:13:00 +0900</pubDate>
      <description>一ヶ月限定・一日一題の執筆企画
一文だけの日記とその詳細に関する記録</description>
      <content:encoded><![CDATA[　じりじりとした日射しの下、虫取り網を構えた少女がじりじりと距離を詰めようとしている。相手はセミやカブトムシではない。俺だ。
「キリィさん？　……あの、もしもし？」
　何度か呼び掛けてはいるが、聞こえていないのか、それともあえて無視しているのか、とにかく返答はない。ただひたすらに辛抱強く距離を詰めようと試みている。俺の服に虫が止まっているのかとも思ったが、それらしいものは見当たらない。それとも、彼女にとって俺は虫も同然ということだろうか。
　俺はその時、社長のところへ定例報告へ向かう途中だった。悠長にキリィさんの相手をしている余裕もなく、何よりもこの炎天下だ。「新製品のテストをお願いいたしますわ～～～～～～！！！！（爆音、拒否権などないという強い意志）」と支給された日傘のおかげで多少は凌げているが、それにしても暑い。一方のキリィさんは麦わら帽子にTシャツというさわやかな出で立ちながら、園芸...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>day24_爪先【爪先程度の抵抗】 - 【文披31題】</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/2355/section/40331</link>
      <pubDate>Mon, 04 May 2026 23:09:00 +0900</pubDate>
      <description>一ヶ月限定・一日一題の執筆企画
一文だけの日記とその詳細に関する記録</description>
      <content:encoded><![CDATA[　風呂上りにふと爪先を眺めてみて、足の爪が伸びすぎていることに気が付いた。髪にしろ爪にしろ、いつの間にこんなに伸びているのか。
　もう何年も前に何かの粗品として貰った、何とも微妙な使い心地の爪切りをいつまでも使い続けている。毎回「さすがにそろそろ買い換えようか」と思うのだが、決定的な不自由もないので新品を求めることはない。俺の爪が割れるか、刃が潰れるかでもしない限りはこのままなのだろうと思う。
　他人にこういう話をすると「物持ちがいいね」というようなことを言われるのだが、そうではなくただ単純に関心が無いだけなのだと思う。爪に対しても、道具に対しても。……たぶん、他人に対しても。
　俺があともう少し、爪の先程度にも他人に関心を持てていたならカコは今も生きていたのだろうか。リラはもっと平穏な日々を過ごせていただろうか。ローデアにもいつまでも心配ばかりかけている。わかってはいるが、これもきっとど...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>2-20（意外な場所、あどけなさ、くちどけ/20260425） - #深夜の真剣物書き120分一本勝負</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/2276/section/40129</link>
      <pubDate>Sun, 26 Apr 2026 00:58:00 +0900</pubDate>
      <description>X（旧Twitter）上の企画ルールに則って執筆したものです</description>
      <content:encoded><![CDATA[　ブランがまたほんの少し首を傾けるのを見て、キリィは「おいしいお茶にはおいしいお茶請けが必要だよ」と言った。
「わたしはクッキーが好きだけど、ハーブティーならサンドウィッチも合いそうだなあ。そうだ、さっき食べたミックスサンドがおいしかったんだよ。ブランさんの分はユーリさんにお願いしたから、ちゃんと食べてね」
「……ありがとう」
　後に続く言葉を呑み込んだような、不格好な調子で言葉を切って言った。窓際のプランターから溢れ出していたハッカを一枚ちぎると、手持ち無沙汰に眺めながら話題を変えようとする。
「何か、変わった匂いがしないか……？」
「やっぱり？　なんだかこう、甘い匂いがするよね？　わたしの気のせいじゃなかったんだ」
　一度辺りを見回してみて、微香の元はさらに奥だとキリィは確信した。大きな葉の下をくぐり、コンクリートの階段を下る。グレーのタイルの壁には案内表示板が掲げられていたが、見慣れ...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>2-19（理想、現実、ギャップ/20260418） - #深夜の真剣物書き120分一本勝負</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/2276/section/40033</link>
      <pubDate>Sun, 19 Apr 2026 00:34:00 +0900</pubDate>
      <description>X（旧Twitter）上の企画ルールに則って執筆したものです</description>
      <content:encoded><![CDATA[　キリィの言葉を聞いて、ブランはただ首を傾げてみせただけだった。
「あ、そっか。かくかくしかじかでね……」
　慌てて説明を付け加えるが、キリィ自身、まだうまく状況が呑み込めていなかった。しどろもどろに言葉をついで、そこへブランがいくつか質問を投げかける。
「つまり、まとめると……。コトラ先輩の意識は鍋に憑いたまま庁舎に居て、俺とユーリ先輩とで引き剥がそうとしている。キリィさんはそれを迎えに行きたいが、その準備としてコトラ先輩が戻って来たくなるようなヒントを集めている。……ということで、合ってるか？」
「合ってる！　さすがブランさんだね」
　キリィは首がもげるほど頷いて喜んだが、ブランの表情は浮かないものだった。
「だったら、ローデアを……さっき帰ったヒトを引き留めておけばよかった。俺よりもよく知ってるはずだから」
「だけど今、現実でコトラさんと一緒にいるのはブランさんだし、お話しもしたんで...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>①ホワイトデーのお返し - ハコニワよもやま話</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/3052/section/40005</link>
      <pubDate>Wed, 15 Apr 2026 11:57:00 +0900</pubDate>
      <description>箱庭地区にまつわるとりとめのないお話
お題なし、時間制限なしのフリースタイル千本ノックです。</description>
      <content:encoded><![CDATA[　その日、【魔女代表】キリィがリラの家を訪れたのは他ならぬ家主その人に招かれたからだった。ところが当のリラはキッチンでお菓子の箱に手を添えたまま動かなくなっており、弟子のネリーがキリィを見るなり血相を変えて飛んできた。
「よくぞッ！」
「今日はどうしたの、ネリー？　リラさん、とうとうトラウマが原因のバグで動かなくなったの？」
「わかんないのよ！　でも、先月からずっとあの調子！」
「一か月も？　先月って、何かあったの？」
　キリィが訊ねると、ネリーは手振りで箱を表しながら声を潜めて言った。
「バレンタインデー……よ！」
「つまり、リラさんはあのお菓子……チョコレートを渡せなくって、それで時間が止まっちゃったの？」
「それが、逆なのよ！　あの箱、お師匠さまが貰ったお菓子なの！　……思うに！　毒入りチョコレートだったに違いないわ……ッ！！　毒が原因！！」
「病院に来てもらったほうがいいんじゃない...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>ガールズとは - ハコニワよもやま話</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/3052/section/40007</link>
      <pubDate>Wed, 15 Apr 2026 11:54:00 +0900</pubDate>
      <description>箱庭地区にまつわるとりとめのないお話
お題なし、時間制限なしのフリースタイル千本ノックです。</description>
      <content:encoded><![CDATA[　主に二、三人程度の固定の構成員から成る、少女のグループのこと。
　箱庭地区の場合は、特に【魔女代表】とその友人を指すことが多い。
　稀に少年の構成員が含まれることもあるが、その場合も「ガールズ」である。]]></content:encoded>
    </item>
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      <title>2-18（コール、死人、朝まで/20260411） - #深夜の真剣物書き120分一本勝負</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/2276/section/39989</link>
      <pubDate>Mon, 13 Apr 2026 01:27:00 +0900</pubDate>
      <description>X（旧Twitter）上の企画ルールに則って執筆したものです</description>
      <content:encoded><![CDATA[　箱庭地区にも学校はたくさんある。キリィの通う学校とコトラたちが通っていた学校は、話を聞く限りでは全く別の施設だ。キリィは思わず尻込みしたが、リラは「完璧にイメージしようとすれば、むしろ迷子になりますよ」と言った。
「見たことあるようで、ほんの少しだけ違う世界。夢ってそういうところでしょう。そうでなければ、夢を見ていることを忘れてしまいますよ。何も朝まで出てこられないわけでもありませんし、もっと気楽に構えていてください。あなたはただ、良いことが起こりそうな予感だけ覚えていればいいんです」
「リラちゃん、説明が矛盾してないかい？」
「難しいんですよ、この次元は。ローデアくんは、例えば荒唐無稽な子どもの空想を、論理的かつ科学的に正しく、そして空想者の意図に沿って解説できるんですか？」
「そうだね、ミソスープだね」
　ローデアがいつからか存在していた寸胴鍋の番に集中し始めたので、リラがおもむろに...]]></content:encoded>
    </item>
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      <title>2-17（半減、果てしなく続く、研究調査/20260404） - #深夜の真剣物書き120分一本勝負</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/2276/section/39901</link>
      <pubDate>Sun, 05 Apr 2026 00:41:00 +0900</pubDate>
      <description>X（旧Twitter）上の企画ルールに則って執筆したものです</description>
      <content:encoded><![CDATA[　預かったドラムスティックを持ち直し、おもむろに素振りをし始めたリラと、いくつかの装置に繋がれて横たわるコトラの身体との間で視線を行ったり来たりさせてから、キリィがささやかな疑問を口にした。
「だけど、リラさん。わざわざ危ない方法を試さなくたって、ここでわたしたちが呼び掛けてちゃダメなのかな。身体を通して、コトラさんの意識に声が届かないかな」
「ごもっともな意見ですね。それでうまくいくのなら、それが一番安全ですもの」
　リラは素振りを止めない。ローデアが興味深そうに機器や備品を観察しながら言った。
「ねえ、キリィちゃん。コトラちゃんは頭も心臓も、どこにも問題はないって言われてたらしいよね。それじゃあ、どうして目が覚めないんだろう？」
「どうしてって……。わかった、起きたくないんだ」
　キリィ自身、今朝も朝寝坊をしようとしていたことを思い出しながら答えた。
「起きたくないのに呼ばれたって、聞...]]></content:encoded>
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      <title>2-16（早速、トーナメント、沈下/20260328） - #深夜の真剣物書き120分一本勝負</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/2276/section/39764</link>
      <pubDate>Sun, 29 Mar 2026 00:28:00 +0900</pubDate>
      <description>X（旧Twitter）上の企画ルールに則って執筆したものです</description>
      <content:encoded><![CDATA[　キリィとローデアの二人は電車での移動の間、全世界ミジンコトーナメントを観賞したり、地盤沈下と重力の影響について話し合ったりと楽しく過ごし、病院に着くころにはすっかり打ち解けていた。受付でコトラについて問い合わせ、担当者を待つ間もおしゃべりが弾んだ。
「ローデアさんって楽しい人だね。家庭教師、やっぱりローデアさんにお願いしようかなあ」
「それは光栄だな。でも、ごめん。少しの間だけど、もうすぐ町を出るんだ」
「そうなの？　それは残念。どこに行くの？」
「うーん、辺鄙なところだからキリィちゃんは知らないかもなぁ。蛇花町っていうところなんだけど、わかるかい？」
「知ってるよ。このあたりのヒトならみんな『あの町だけはやめとけ』って言うよ。わたしもそう思う。お仕事で行くの？」
「いいや、人探しでね。僕のコイビトが気に入ってた町なんだ」
「コイビトさん？　そんな格好したヒト？」
　ローデアの服装を指し...]]></content:encoded>
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