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    <title>はこのなかにいる</title>
    <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com</link>
    <description>はこのなかにいる・小説更新情報</description>
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    <copyright>Copyright ©2026 はこにわ.</copyright>
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      <title>3-9（ダイエット、ヒーローは遅れてやってくる、無香料/20260926） - #深夜の真剣物書き120分一本勝負</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/2276/section/42504</link>
      <pubDate>Sun, 27 Sep 2026 01:47:00 +0900</pubDate>
      <description>X（旧Twitter）上の企画ルールに則って執筆したものです
箱庭地区の【魔女代表】とその相棒が遭遇した怪奇現象の記録</description>
      <content:encoded><![CDATA[　ソテツに差し出されたティッシュの箱を断りかけて、すぐに思い直すと一枚引き抜いた。箱を手元に戻しながらソテツが問いかける。
「誰も、助けてはくれなかったのですかな」
「あの町にヒーローはいません」
　そう言い切る手が握りしめられた。
「……ヒーローは遅れてやってくる、とも言いますが。三千年も待てません」
　ソテツが黙って頷くと、ブランはようやく目元を拭った。
「それに……私にも、助けたい人がいました」
「だから、自分自身がヒーローにならなければならなかったのですな？」
「そう信じ切れるほど傲慢になれれば良かったのですが……。私はいつも優柔不断で、中途半端なままです」
　ソテツが再びティッシュを差し出す。
「……これ、匂い付きですか？」
「はて、無香料とは書いておりますな」
（まだ誰かの念が残っているのだろうか……）
　内線の横に置いた言付のメモは、蛇とは見間違えようもないはずの白い用紙だっ...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>day16_秘密基地【秘密基地の役割】 - 【文披31題】</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/3263/section/42488</link>
      <pubDate>Fri, 25 Sep 2026 00:32:00 +0900</pubDate>
      <description>一ヶ月限定・一日一題の執筆企画
箱庭地区の住人の一行日記とその詳細の記録</description>
      <content:encoded><![CDATA[　先日に引き続き“キャンペーン”と称して片手で数えられるほどの生き残りテナントに花を配り歩いていたところ、「空きテナントから異音がする」との証言を得た。詳しく聞いてみたが、この間の精霊とは違う原因のようだった。
「さすがわたくしのカンは正しいですわ～～～～！！！！！！　今度こそ魑魅魍魎の仕業に違いありませんわね～～～～！！」
　早速退治すべくと息巻く社長だったが、魔女代表と違い我々に調査を任せてくれるので有難い。
「危険は徹底的に排除！　下僕たち、いのちだいじにでしてよ～～～～！！！！」
　そうは言うが、怪異的な脅威が潜んでいるのであればこの建物はとうに本物の廃墟と化しているはずだ。警察への通報も視野に入れつつ件の一角へ引き返す。道中、マリーさんがハッカの飴を口の中で転がしながら「どうせ不良かホームレスやろ」と淡々と言った。
「廃墟に集まってくるんは他に行くところのない人間すよ」
「……暮...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>day15_ラナンキュラス【ラナンキュラスですわ】 - 【文披31題】</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/3263/section/42487</link>
      <pubDate>Fri, 25 Sep 2026 00:14:00 +0900</pubDate>
      <description>一ヶ月限定・一日一題の執筆企画
箱庭地区の住人の一行日記とその詳細の記録</description>
      <content:encoded><![CDATA[「ラナンキュラスですわ～～～～！！！！」と言って社長が入ってきた。お供の二人がこれまた豪奢な花を大量に抱えている。押し花を作っていたセリナさんが気の抜けた声を上げた。
「きれーやなぁ。どーしたんです、これ？」
「いわゆるＢ級品というやつですわ～～～～！！！！　だからといって、美しいものを無駄にするわたくしではなくってよ～～～～！！！！！！」
　心意気は立派なのだが、これは押し花には向かなさそうだ。どうすべきだろうか。そう思いかけたところで社長が我々を振り返る。
「さあ！　行きますわよ～！！」
「へっ？　どこ行くんです？」
　セリナさんが焦って押し花を片付けようとする。
「決まっておりますでしょう！？　例のショッピングモールですわ～～～～！！！！」
　花のバケツを置こうとしていた護衛たちがゆっくりと社長を振り返っている。可哀想に……。護衛任務に差し支えるのではないかとひとつ引き受けようとした...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>day14_卵【卵といえば？】 - 【文披31題】</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/3263/section/42486</link>
      <pubDate>Fri, 25 Sep 2026 00:11:00 +0900</pubDate>
      <description>一ヶ月限定・一日一題の執筆企画
箱庭地区の住人の一行日記とその詳細の記録</description>
      <content:encoded><![CDATA[　死ぬ気はないのだが何かの拍子に今日や明日死んでしまっても困るので、普段は冷蔵庫の中身を最低限にしている。なのだが、今週はパックの卵が安かったのでつい買ってしまった。一旦、全て茹でてしまおうか。それともソテツさんに半分押し付けようか。そうしてしまおうか。
　彼が移住して間もなくの頃のことを思い出しながら、卵パックを片手にアパートの角部屋を訪れた。
「なにっ、卵ですと？」
　ソテツさんが目を丸くした。
「ご迷惑でしたか」
「とんでもない、むしろありがたいですぞ！　いや、驚きましたな。ちょうど、夕飯の支度をしていたところ、卵の買い忘れに気付いた次第……」
　ついでだからと促されて部屋に上がると、そのまま台所に招かれた。出汁の香りがする。
「ホットケーキはお好きですかな？」
　何故にホットケーキ？　そう思いながらも肯定すると、ソテツさんがいつになく嬉しそうな顔をした。
「卵といえばホットケーキと...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>day13_くりかえし【一日くりかえし】 - 【文披31題】</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/3263/section/42485</link>
      <pubDate>Fri, 25 Sep 2026 00:08:00 +0900</pubDate>
      <description>一ヶ月限定・一日一題の執筆企画
箱庭地区の住人の一行日記とその詳細の記録</description>
      <content:encoded><![CDATA[　最近は同じような夢ばかり繰り返し見ている。早朝、あるいは深夜に駅の構内を彷徨っている夢だ。そこから隣接する広場や商業施設へ向かうこともあればバスの乗り場へ向かう時もあるし、素直に列車に乗る時もある。たいていは乗ってから行き先を間違えていることに気付くのだ。どこを目指しているのかは知らない。恐ろしく遠方へ乗り継ごうとしている時もあれば、ただ家に帰りたいだけの気持ちの時もある。架空の中継地点訳をもわからぬまま経由し、焦りを通り越して空が綺麗だと感じている時さえあった。そういえば、一度だけ目的地に降りられたことがあった気がする。あれもきっと架空の町なのだろう。着いた時にはすっかり日が傾いていて、うすぼんやりとした路面を真っ直ぐに辿ったことを覚えている。途中で用水路を渡った。灰色の水が煌めいていた。高架を見上げた時の、空の薄暗さに安心した。帰りもまたこの道を通れるのだと思うと嬉しかった。そんなこ...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>3-8（防衛、責任の所在、嫌われ役/20260919） - #深夜の真剣物書き120分一本勝負</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/2276/section/42407</link>
      <pubDate>Sun, 20 Sep 2026 00:26:00 +0900</pubDate>
      <description>X（旧Twitter）上の企画ルールに則って執筆したものです
箱庭地区の【魔女代表】とその相棒が遭遇した怪奇現象の記録</description>
      <content:encoded><![CDATA[　夏らしいさらりとしたシャツの合わせを見て、キリィはそれが女物だと気付いた。
「ローデアさん、今日もコイビトさんのを着てるの？」
「そうだよ。今日は映画館デート」
　そう言って温和そうな笑みを浮かべると、ローデアは話題を戻した。
「ユーリのやつもキニーネが要るって言ってたんだけど、もしかしてみんなでサラマンダー狩りかい？」
「えっ！！　なんでわかったんですか！？」
　ネリーが思わず口元に手を当てる。
「そりゃあ、だって。キニーネといえばサラマンダーだよ。裏通りの薬局に置いてあるはずだから、一緒に行くかい？」
「渡りに船。助かった」
　キリィが心の中で胸をなで下ろすと、ネリーも安心したようだった。ところがいざ薬局に着くと、ネリーは再び青ざめることになった。
「はい、はい。ネッキーですねぇ」
「おばあちゃん！　キニーネですッ！」
「はい、はい。聞こえとりますよォ。ネッキーですねぇ」
　再度叫び...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>3-7（への字、すり合わせ、不慣れ/20260912） - #深夜の真剣物書き120分一本勝負</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/2276/section/42333</link>
      <pubDate>Sun, 13 Sep 2026 00:16:00 +0900</pubDate>
      <description>X（旧Twitter）上の企画ルールに則って執筆したものです
箱庭地区の【魔女代表】とその相棒が遭遇した怪奇現象の記録</description>
      <content:encoded><![CDATA[　ブランはそのままぼんやりと出入り口のあたりを眺めていたが、ふと何か閃いたように瞬きをした。
「……これはチャンスでは？」
　そう言ったかと思えば、「いや」と首を振っている。
「客室で死人が出たとあれば、たまったものではないだろう……。ここでは駄目だ。せめて外なら……」
　今度は窓の外へと視線を移していた。
「このまま蛇を拾って、非常出口から出てしまえば……？」
　呟きながら立ち上がったが、駆け回る子どもの姿を視界に捉えて再び座り込む。
「良くない……」
　そして長いため息の後、ベッドに仰向けに倒れ込んだ。
「結局、俺は死にたくないんだ。いつまでも、死ななくていい言い訳ばかり探しているんだ……」
　経年劣化はありつつもシミのない天井を見据えながら、またもため息が漏れている。
「どうして俺はまだ生きているんだろう……」
　左手が右腕に伸びた。血は通っておらず、電気信号も通っていないようだがほ...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>3-6（映画祭、キニーネ、余計なお世話/20260905） - #深夜の真剣物書き120分一本勝負</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/2276/section/42152</link>
      <pubDate>Sun, 06 Sep 2026 00:27:00 +0900</pubDate>
      <description>X（旧Twitter）上の企画ルールに則って執筆したものです
箱庭地区の【魔女代表】とその相棒が遭遇した怪奇現象の記録</description>
      <content:encoded><![CDATA[　朝食を終え、簡単に片付けを済ませた食卓を囲み、「さて」とリラが言った。
「サラマンダーについて知っていること、でしたね。……そうですね。まず、キリィちゃんたちは具体的に何を知りたいんですか？」
「えっとね……」
　キリィがノートを広げて情報を整理する。
「わたし、サラマンダーを捕まえてマーガレッタのところに持って行かないといけないんだ。だから、サラマンダーの捕まえ方と、その時に気を付けることが一番だよね」
　ネリーが頷く。
「それで昨日、図書館で調べたのよね！」
「うん。気を付けることはわかったから、それじゃあ、捕まえ方かなあ」
「なるほど……」
　リラもノートに目を落としながら頷いた。
「二人は、サラマンダーの毒がどういうものか、しっかり頭に入っているんですね？」
「どういうものって！？」
　ネリーが首を捻る。
「噛まれたらとっても大変！　ってことですよね！？」
「どういう症状が出るの...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>3-5（途中下車、剥がれかけのポスター、マルチビタミン/20260829） - #深夜の真剣物書き120分一本勝負</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/2276/section/42035</link>
      <pubDate>Sun, 30 Aug 2026 00:12:00 +0900</pubDate>
      <description>X（旧Twitter）上の企画ルールに則って執筆したものです
箱庭地区の【魔女代表】とその相棒が遭遇した怪奇現象の記録</description>
      <content:encoded><![CDATA[　水滴の残るグラスをうつ伏せにしながら、ブランは洗面所の鏡越しにソテツの様子を覗き見た。窓際の一人掛けのソファに収まり、ただ閉ざされたカーテンの柄だけを見つめている。口を開く気配はない。ブランもまた、何から話したものか、それとも不要な心配を与えるだけだろうかと思いあぐねて何も言えずにいた。痛み止めはまだ効いていないが、とにかく、いつまでもここに立っているわけにもいかない。足の痛みを堪えながらソテツの元へ引き返した。ブランがベッドの端に腰掛けると、ソテツがおもむろにそちらに向き直る。
「……しかし、驚きましたぞ。よもや、こんなところでお会いするとは」
　ソテツがはにかんだように口元を緩めて言うと、ブランも頷いた。
「このごろは部屋を空けている様子でしたから、少し、気になっていました。お元気そうで何よりです」
　ブランが言うと、ソテツがほんの少し眉を上げた。
「…………なんと。であればやはり、...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>day12_謂はぬ色【朽ち無しの謂はぬ色】 - 【文披31題】</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/3263/section/41987</link>
      <pubDate>Tue, 25 Aug 2026 13:36:00 +0900</pubDate>
      <description>一ヶ月限定・一日一題の執筆企画
箱庭地区の住人の一行日記とその詳細の記録</description>
      <content:encoded><![CDATA[　帰宅して郵便ポストを開くと、そこに入れられていた何かの粒？　がバラバラと零れ落ちてきた。虫の死骸のように見えて思わず後ずさったのだが、落ち着いて確かめてみれば植物の種子らしきものだった。嫌がらせか何かと思いながら拾い集めていると、種子の山の底から紙切れが現れた。「庭のクチナシの実だ。中で待つとお前は怒るから、ここに入れていくぞ」……クソ親父。だから、そういうところが嫌なんだ。
　部屋に戻り、改めてメモを見返すと裏面にも記載があった。
「謂はぬ色」
　以上。何なんだ、謂はぬ色って……。そういうところが本当にと思いながら、検索をかけてみた。
「……クチナシだからか」
　おおかた、初めは「謂はぬ色」とだけ書いたのだろう。後で思い直して付け加えたのが最初に見た文面だ。手紙の記憶を辿らなくてもわかる。思いやりがあるのかないのかハッキリしてくれ。それよりもこの実。染料になるらしいのだが、そういったこ...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>3-4（お調子者、無関心、熾烈/20260822） - #深夜の真剣物書き120分一本勝負</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/2276/section/41874</link>
      <pubDate>Sun, 23 Aug 2026 00:14:00 +0900</pubDate>
      <description>X（旧Twitter）上の企画ルールに則って執筆したものです
箱庭地区の【魔女代表】とその相棒が遭遇した怪奇現象の記録</description>
      <content:encoded><![CDATA[「無理かもしれない」
　目の前に積み上がった大量の書籍を前に、キリィは早速唸り声をあげていた。
「ねえ、ネリー。わたしが見つけた本には怖い話しか書いてないよ。そっちはどう？」
「死ッッッ……！」
「しー」
　たまらず叫びかけたネリーに注意を促しながら、キリィは手元のノートに視線を落とす。
「サラマンダーって、思ってたより強敵かもなあ」

☆サラマンダーの特徴
・毒蛇。噛まれたらすぐにしばること。さもなくば死。
・頭が三角。四角は違う子。
・めちゃくちゃしつこい。火の中まで追いかけてくる。熾烈ってやつ？　そんな逸話がいっぱい。
・アマニ島の蛇塚は一見の価値あり。怪談もあるみたい。

　その後にもメモは続いていたが、ノートは半ば観光のしおりと化していた。好奇心が蘇ってきたところでキリィは見返すのをやめた。
「とにかく、長靴と長ズボンは絶対だね。軍手も持って行こう。わたし、いいの持ってるよ。それ...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>day11_直線【案外直線に飛ばない】 - 【文披31題】</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/3263/section/41698</link>
      <pubDate>Mon, 17 Aug 2026 12:03:00 +0900</pubDate>
      <description>一ヶ月限定・一日一題の執筆企画
箱庭地区の住人の一行日記とその詳細の記録</description>
      <content:encoded><![CDATA[　今日は何事もなく、社長の代わりに訪れていたお供の一人に携行している武器について訊ねてみたのだった。すると彼の顔が（元々明るい顔つきではあるが）晴れやかになった。
「はあ、これですか」
　弾倉は抜いてあったが、それでも慎重に帯から抜き取ると、その掌に収めたまま指差し解説が始まった。
「これ、ここに名前が書いてあるんですけど、こいつは一番メジャーなやつなんですよ。小さい店でも必ず置いてあるようなやつ」
「扱いやすいのですか」
「そうそう。お嬢様もそう言ってました。下僕たちにはクセつよの一級品より安定の量産品って。メンテも楽ちんですよ」
　嬉しそうに外装の一部を外しては、今度は持ち手の空洞を指した。
「ここにマガジンが……あっ、雑誌じゃなくて、弾倉が、入るんですね。んで、弾がこっちに上がって、引き金を引くとズドーンッて飛んでくんです」
「へえ……」
　指先が追った空想の弾丸は向こうの壁まで届い...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>day10_大学【大学か】 - 【文披31題】</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/3263/section/41687</link>
      <pubDate>Sun, 16 Aug 2026 01:05:00 +0900</pubDate>
      <description>一ヶ月限定・一日一題の執筆企画
箱庭地区の住人の一行日記とその詳細の記録</description>
      <content:encoded><![CDATA[　世間は間もなく夏休みに入ろうという頃らしいのだが、大学の夏休みはまだもう少し先なのだと言う。
「せやから、今からでも募集かけたらじゅーぶん間に合いますって」
　セリナさんが求人募集の原稿を片手に訴えかけてくるのだが……。
「これまで学生は取ってこなかったでしょう」
「せやけど、万年人手不足やないですかぁ。うちらもサラリーマンになってしばらく経ちますしぃ……。そろそろ学生取ってもエエんちゃうかなーって思うんすけどぉ……」
「へー、今後は学生さんも雇うの？」
　電話対応を終えたローデアが話に入ってきた。今日の日雇い枠だ。
「……君が長期で居てくれたら、検討する必要もないんだが」
「長期になると夜勤も出なきゃなんでしょ？」
　彼は心霊現象の類がめっぽう苦手なのだ。日勤の日雇い専門だと言外に告げている。
「それに、就職活動も今のところ順調だしさ」
　セリナさんが非常に曖昧な相槌を打った。
「ロー...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>day9_見逃す【精霊見逃すことなかれ】 - 【文披31題】</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/3263/section/41683</link>
      <pubDate>Sat, 15 Aug 2026 01:27:00 +0900</pubDate>
      <description>一ヶ月限定・一日一題の執筆企画
箱庭地区の住人の一行日記とその詳細の記録</description>
      <content:encoded><![CDATA[　件の施設だがアンダーボルトが地下の噴水エリアを気にしているらしく、今日は社長が意気揚々と視察に訪れていた。
「さあさあ！　悪霊をいぶり出して差し上げますわ～～～～！！！！」
「館内は火気厳禁です」
　そうは言ってみたが、昨日の引っかかりの正体がやはり気になった。経営難の為か噴水の水は止められており、もしかするとスプリンクラー共々、水道に難があるのかもしれない。現在、指輪のラインは青に近い緑だ。
「アンダーボルトは何が気になるんやろなあ」
　ふんふんと鼻を動かしている犬の様子を見守ってみても、決定打は得られそうになかった。
「……社長、ここの水は……」
「近くに操作盤があるはずですわ～～～～～～！！」
　がらんとしたホールに社長のよく通る声が反響する。詳細は知らないが間違いなくこの付近にあるという確信だ。壁や柱を調べて回り、セリナさんが無事に見つけてくれた。
「このスイッチでエエんですか？...]]></content:encoded>
    </item>
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      <title>day8_アミュレット【アミュレットですわ】 - 【文披31題】</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/3263/section/41682</link>
      <pubDate>Sat, 15 Aug 2026 01:25:00 +0900</pubDate>
      <description>一ヶ月限定・一日一題の執筆企画
箱庭地区の住人の一行日記とその詳細の記録</description>
      <content:encoded><![CDATA[　アミュレットというと、魔除けのお守りだったろうか。未だ事務所を埋め尽くす花桃を、さてどうしたものかと考えたらしいセリナさんがせっせと押し花へと加工しており、それを見た社長がアミュレットにすることを提案しているのが聞こえた。
「見た目に美しく、効果は折り紙付き！　下僕たち、これを活用しない手はなくってよ～～～～～！！！！！！！！」
　早速我々に携行させるつもりらしい。ついでに売り歩けということだ。
「これで施設のイメージアップ！　そしておボーナスの資金も獲得ですわ～～～～！！！！！！」
「さすがはシャチョーやでぇ……」
　心底感心したようにセリナさんが言う。ツッコミどころ満載だが、うまくいけば利用者の安心材料にはなるのかもしれない。無論、しくじれば曰くつきのアイテムに早変わりだ。
「残った枝はどうします？　聖なる松明にでもします？」
「ナイスアイデアですわね！　非常時の照明にもなりましてよ...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>3-3（一点読み、無理をしない、ハイタッチ/20260808） - #深夜の真剣物書き120分一本勝負</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/2276/section/41482</link>
      <pubDate>Sun, 09 Aug 2026 00:20:00 +0900</pubDate>
      <description>X（旧Twitter）上の企画ルールに則って執筆したものです
箱庭地区の【魔女代表】とその相棒が遭遇した怪奇現象の記録</description>
      <content:encoded><![CDATA[「ふーん。毒蛇のお酒ねぇ」
　さして興味もなさそうにキリィの姉が言った。
「だけどあんたたち、未成年じゃないの」
　作戦会議を経てキリィとネリーのふたりだけがエリザベスの説得に訪れていたが、キリィの発案は早速難色を示されてしまった。しかし対策済みとキリィが余裕の表情を浮かべる。
「家庭教師の先生が一緒に来てくれるって」
「あたしのお師匠さま！」
　つまらなさそうな視線を二人に投げかけつつ「ふうん」とエリザベスが言う。
「建前はどうでもいいのよね。あんたたち、今度は何を企んでいるのかしら」
　ぐう、とキリィの喉が鳴る。
「おおかた、私がお酒が好きだからってところのお土産作戦だったんでしょ。一点読みにしたってあんまり杜撰じゃないの」
　舐めた真似はよしてよね、と言葉が続くと、キリィが反論に出た。
「違うよ。お土産はほんとに探してくるつもりだったよ。本題じゃないってだけだよ」
「私は本題の話をな...]]></content:encoded>
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      <title>day7_星座【星座の時間】 - 【文披31題】</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/3263/section/41405</link>
      <pubDate>Wed, 05 Aug 2026 19:09:00 +0900</pubDate>
      <description>一ヶ月限定・一日一題の執筆企画
箱庭地区の住人の一行日記とその詳細の記録</description>
      <content:encoded><![CDATA[　社長からの要請に従って今日も今日とて異常の見当たらない――こういうことを声高に言うとまた腕が吹き飛びかねないので間違っても口にはしないが――半廃墟の中を巡ることになり、何もないなら何もないなりに証拠が必要だろうと考えた我々はカメラであったり、硬貨と文字盤であったり、あるいはマジックアイテムであったりと、めいめいに考えた道具を持ち込んで二手に分かれていた。セリナさんとマリーさん（それからアンダーボルトも）は下階から、私とソテツさんは上階から。
「あまり大きな声では申せませぬが、実にわくわくいたしますな」
　照明の落ちたホール階のロビーでソテツさんが頬を緩めて言った。何か新しい発明でもしたのだろうか。ちょっとした期待を込めて頷くと、ソテツさんの目尻の皺がいっそう深くなった。
「早速、新作を御覧になられますかな？」
　昆虫採集から戻ってきたばかりの子どものような面持ちで掌の上に乗せてくれたのは...]]></content:encoded>
    </item>
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      <title>3-2（ブレスト、エルボー、艱難辛苦/20260801） - #深夜の真剣物書き120分一本勝負</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/2276/section/41275</link>
      <pubDate>Sun, 02 Aug 2026 00:00:00 +0900</pubDate>
      <description>X（旧Twitter）上の企画ルールに則って執筆したものです
箱庭地区の【魔女代表】とその相棒が遭遇した怪奇現象の記録</description>
      <content:encoded><![CDATA[　二人の護衛が固唾を吞んで次の言葉を待っているので、ブランもそれに倣って黙っていた。
「あの子はどうしてああも笑っていられますの！？　貴方も貴方ですわ！！　それとも、わたくしの要求なんて、無理難題でもなんでもないっておっしゃいますの！？　……黙ってないで、なんとかおっしゃいなさいッ！！」
　ブランは首を傾げてボディーガードたちを見やる。制止する動きもないので、再び激昂するマーガレッタに目線を落とした。
「……今はとにかく避難しましょう。ここは危険です」
「危険はキリィも同じじゃありませんのよ！　……貴方たちは、このわたくしをまるで相手にもしてくださいませんのね……！」
　とうとう泣き出したマーガレッタを前に困り果て、ブランは再び護衛に目配せしたが、二人とも黙って首を横に振るばかりだった。こうなってはテコでもエルボーでも試すだけ無駄なのだと察すると、マーガレッタに向き直ろうと膝を折って言う。...]]></content:encoded>
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      <title>day6_サラダ【サラダバー】 - 【文披31題】</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/3263/section/41270</link>
      <pubDate>Wed, 29 Jul 2026 13:22:00 +0900</pubDate>
      <description>一ヶ月限定・一日一題の執筆企画
箱庭地区の住人の一行日記とその詳細の記録</description>
      <content:encoded><![CDATA[　気候のせいか、それともストレスなのかどうにも食欲が無く、食べられそうな食品を考えていたところ、以前ローデアの奴が振舞ってくれたものを思い出した。サラダ。確か、リンゴとセロリだったと思う。ちょうど冷蔵庫は空になったところで材料の調達は苦ではなかったのだが、いざ調理を済ませてみると何かが違う。
「珍しく連絡してきたと思ったら、なんというか、ブランらしいや」
　電話越しに、あの面白がるような安堵したような顔が浮かぶ。
「君ってば、食事が好きなわりには調味料には無関心だよね」
　訊きたいことは山ほどあるが、ひとまず黙って解説を待った。
「どうせドレッシングのことなんて忘れてるんだろ？　……あ、その前にだ。セロリの筋は取ったの？」
　前者は全面的に同意。後者は……筋は取るものなのか？　そう思っていると再びローデアが喋り出す。
「君んち、塩だけはいっぱいあるのにね。オリーブオイルとお酢を合わせるだけ...]]></content:encoded>
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      <title>3-1（相打ち、サラマンダー、悪貨は良貨を駆逐す/20260725） - #深夜の真剣物書き120分一本勝負</title>
      <link>https://hakotubu.kashi-hondana.com/author/page/2276/section/41255</link>
      <pubDate>Sun, 26 Jul 2026 00:03:00 +0900</pubDate>
      <description>X（旧Twitter）上の企画ルールに則って執筆したものです
箱庭地区の【魔女代表】とその相棒が遭遇した怪奇現象の記録</description>
      <content:encoded><![CDATA[　応急手当を手伝うキリィに、ブランがぽつりぽつりと話しかけた。
「君が叫び出さなくて良かった。苦手な人は苦手だろう」
「わたしはこういうの大好き。人を幸せにする技術って感じがして、いいなって思うよ」
「そうか」
　腕が自重で落ちてしまわないのを確かめると、上衣のファスナーを元に戻す。
「だから、ワークベンチの件にも前向きだったのだな」
「わたし、なんて言ったっけ？」
「……面白そうだ、と」
「そんなこと言ったっけ」
　はにかんだように笑うキリィに、ブランは小さく頷いた。
「悪いものに誰でも対抗できるようになれば、それこそ大発明だ、とも」
　動かなくなった右手に視線を落としながら、「しかし、悪とは何を指すのだろう」と続ける。
「私の古い友人に、とんでもないことをしようとした人がいた。あるいはもしかしたら、既に終わった後かもしれない。それでも、私には……」
　ブランが奥歯を嚙み締めた。
「……...]]></content:encoded>
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